樹なつみ作品はどれも面白いが、
個人的に挙げさせてもらえば、
やはり本作をお勧めしたい。


残念ながら「樹なつみ」は
レビュー泣かせのマンガ家だ。

その独自の世界観と設定により
類似した作品が少ないので、
説明が大変難しい為だ。

しかし、それにしても
本作の構成は見事。

大国の王子と、場末のクラブの女性の
ローマの休日を模した出会い。
そして、その時に密かに宿ってしまった
王家の血を引いた末裔。


そんな壮大な序章から始まる、
一国の動乱と女子高生の主人公をめぐる物語。


「女子高生」と書くと途端に
二流作品の匂いがしてしまうが、
本作は近年の「女子高生」ジャンルの作品とは全く異なる。


まさに世界を股にかけるといった表現が相応しい冒険譚だ。


ラストの国民への演説は、
数多あるマンガの演説シーンの中でも
屈指の名場面の一つである。

また、そんな骨太な物語を動かしながら、
タイトル「花咲ける青少年」に相応しい
恋愛絵巻も展開する。


これは並大抵の所業ではない。


未読の方は必ず抑えておくべき
90年代屈指の傑作である。

本編だけで十二分に完成している作品なので、
番外にあたる「特別篇」は、評価外としている。


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愛蔵版 花咲ける青少年 全6巻 完結セット(花とゆめコミックス)

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  • 作者: 樹なつみ
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売日: 2014/09/29
  • メディア: コミック
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